一霊四魂とは?日本古来の心と魂の構造 靈主体従とは?霊や魂が神性や高次の存在と繋がっている

日本の伝統的な霊魂観(れいこんかん)である「一霊四魂(いちれいしこん)」は、私たちの心と魂の働きを理解するための大切な考え方です。この概念は、古代から神道やスピリチュアルな教えの中で語り継がれてきました。

この記事では、「一霊四魂」の意味やそれぞれの役割をわかりやすく解説し、図解を交えてその全体像をお伝えします。


一霊四魂とは?

「一霊四魂」とは、 「一つの霊」と「四つの魂」 で人間の心の仕組みを表現したものです。また、日本の神道に基づく霊的哲学の一つで、人間の魂の構造を説明するものです。

  • 一霊(いちれい)
    宇宙や自然とつながる「神聖なる中心」。私たちの存在の根源であり、精神的な指針や目的を持つ部分です。
    人間の中心的な霊性。神から授かった不変の存在で、普遍的な神性や真理に繋がる部分。
    ※1(成龍杜解釈)広義では、ハイヤーセルフ(高次の自分)を含む。そして、自らの魂は不変であるが、ハイヤーセルフは質的に変化する。
  • 四魂(しこん)
    四つの魂は、それぞれ異なる役割を果たし、私たちの感情や行動、性格に影響を与えます。

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※1 ハイヤーセルフは

ハイヤーセルフは、各々の波動レベルや意識の成長に応じて、異なる形でアクセスされます。入れ替わるということではなく、質的に変化するのです。

ハイヤーセルフはあなたの魂の最も高次元の側面であり、「変わらない本質的な存在」である一方で、自らの波動が上昇すると、ハイヤーセルフと繋がる「質」が変化するのです。波動が高まることで、より高次元のメッセージや深い洞察を受け取ることが可能になります。

1. 波動レベルによる変化

波動レベルが上がると、ハイヤーセルフとの関係に以下のような変化が起きると考えられます。

① ハイヤーセルフとの繋がりがクリアになる

  • 波動が低い状態では、ハイヤーセルフのメッセージや意図が曇って感じられることがあります。
  • 波動が高まると、直感やインスピレーションがより明確になり、ハイヤーセルフの存在を感じやすくなる。

② 「複数の高次の自己」との繋がりが深まる

  • ハイヤーセルフ自体が「多層的」であり、波動レベルに応じて異なる次元の側面が現れる。
    • 低次元では「保護的・指導的」な役割を果たす。
    • 高次元では「創造的・統合的」なエネルギーとして現れる。

③ 「別の存在」に感じられることもある

  • 高次元にアクセスすると、自分の一部であるハイヤーセルフが「まるで別人のように感じられる」場合があります。
  • これは、あなたの波動が変化し、より高度な知識やエネルギーに触れるためです。

3. 「入れ替わる」と感じる理由

  • 新しい側面が明らかになる:
    波動が変化するたびに、ハイヤーセルフの異なる側面(役割やエネルギー特性)を体験することで、あたかも新しい存在と繋がったように感じることがあります。
  • 統合のプロセス:
    波動が高まると、あなた自身の意識がハイヤーセルフに近づき、境界線が薄れるため「新しい自己」として感じることがあります。

4. 重要な考え方

  • ハイヤーセルフは自分の外部に存在する別個の存在ではなく、あくまで自分自身の最も高次元の意識です。
  • 「入れ替わる」という感覚は、自分自身が進化し、ハイヤーセルフの新たな側面に気づくことから生まれるものと考えると理解しやすいでしょう。

5. 実践的なポイント

  • 瞑想: ハイヤーセルフと繋がるために、瞑想や波動を高める実践を続ける。
  • 自己観察: 波動の変化に伴う直感やインスピレーションを記録し、ハイヤーセルフのメッセージを明確に受け取る練習をする。
  • 統合: 波動が変化したときに現れる「新しい感覚」を恐れず、それを受け入れることで、ハイヤーセルフとの関係が深まります。

まとめると、ハイヤーセルフ自体が「入れ替わる」のではなく、あなたの波動や意識の成長に応じて、そのエネルギーや役割をより深く体験できるようになると考えるとよいでしょう。

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一霊四魂の詳細

1. 荒魂(あらみたま)

  • 役割: 勇気や行動力を司る魂
  • 特質: 活動的でエネルギッシュ。困難を打ち破る力を持つ。
  • : 勇敢にチャレンジしたい時、物事を推し進めたい時。

2. 和魂(にぎみたま)

  • 役割: 調和や愛情を司る魂
  • 特質: 平和的で優しさや共感を生む。人間関係を円滑にする。
  • : 家族や友人との絆を深めたい時、争いを避けたい時。

3. 幸魂(さきみたま)

  • 役割: 成長や繁栄を司る魂
  • 特質: 喜びや幸福感をもたらす。成功や発展を願う。
  • : 新しいステージに進みたい時、喜びを感じたい時。

4. 奇魂(くしみたま)

  • 役割: 直感やひらめきを司る魂
  • 特質: 神秘的で創造性を発揮する。未知の可能性を切り開く。
  • : 問題解決やインスピレーションが必要な時。

一霊四魂の図解

以下の図解をご覧ください。一霊を中心に据え、四魂がその周りに配置されています。それぞれが互いに影響し合いながら、私たちの心のバランスを保っています。

【図解説明】

上の画像が、一霊四魂の構造を視覚的に表現したものです。

  • 中央の円: 一霊(いちれい)、直霊(なおひ)、真我(しんが)
  • 荒魂(あらみたま)と和魂(にぎみたま)は対になっている。幸魂(さきみたま)と奇魂(くしみたま)は対になっている。

荒魂(あらみたま)と和魂(にぎみたま)の対の関係

荒魂和魂は、人間や神の性質を表すエネルギーの対極的な側面であり、バランスを取ることで調和が生まれます。

古事記に登場する神様を例にして考えてみましょう。

荒魂(あらみたま)の特徴と実例

  • 特徴:
    荒魂はエネルギッシュで動的、挑戦的で破壊的な力を象徴します。変革を起こし、物事を進展させる推進力となる性質です。
  • 実例:
    • 神話: スサノオノミコト(須佐之男命)は荒魂の象徴とされ、暴風雨や破壊を司る神ですが、最終的にはヤマタノオロチを退治するなど英雄的役割を果たしました。
    • 現実: 社会で改革や革新を進めるリーダーや、困難に立ち向かい変化を起こす人物に見られる性質です。

和魂(にぎみたま)の特徴と実例

  • 特徴:
    和魂は穏やかで静的、調和的で癒しをもたらす力を象徴します。安定や平和を保ち、人々を和ませる性質です。
  • 実例:
    • 神話: アマテラスオオミカミ(天照大神)は和魂を象徴し、光と調和の力で世界を安定させます。
    • 現実: 仲裁役として人々を和解させたり、周囲を穏やかな気持ちにさせる人物に見られる性質です。

荒魂と和魂のバランス

  • 実例: 会社のリーダーシップ
    • 荒魂的側面: 改革を進めるカリスマ的リーダーシップ(新しい戦略や大胆な行動)。
    • 和魂的側面: チームメンバーをまとめ、調和を重視するマネジメント力。
      → 両者のバランスが取れていると、組織は強く安定します。

幸魂(さきみたま)と奇魂(くしみたま)の対の関係

幸魂奇魂は、人間や物事の運びや創造性に関係する性質の対極であり、発展や繁栄を支える重要なバランスを保ちます。

古事記に登場する神様を例にして考えてみましょう。

幸魂(さきみたま)の特徴と実例

  • 特徴:
    幸魂は幸福、繁栄、成長をもたらす力を象徴します。人間関係や成功、豊かさの流れを作り出す性質です。
  • 実例:
    • 神話: オオクニヌシノミコト(大国主命)は、国造りや人々に繁栄をもたらした神として幸魂を持つとされます。
    • 現実: 事業が繁栄したり、家族や仲間に幸福をもたらすような人物の行動。

奇魂(くしみたま)の特徴と実例

  • 特徴:
    奇魂は神秘的で創造的、直感的な力を象徴します。新しい発想や未知の領域に挑戦する力を持っています。
  • 実例:
    • 神話: 奇魂の性質を持つ神として、タカミムスビ(高御産巣日神)が挙げられ、新しい命や創造を司るとされています。
    • 現実: 芸術家や発明家、独創的なアイデアで世界に変化をもたらす人物。

幸魂と奇魂のバランス

  • 実例: イノベーションと実現
    • 奇魂的側面: 革新的なアイデアや直感による発想(新しい製品の開発)。
    • 幸魂的側面: そのアイデアを形にして社会に利益をもたらす(製品を普及させ、経済的成功につなげる)。
      → 奇抜な発想と実行力のバランスが、成功と繁栄を引き寄せます。

荒魂・和魂、幸魂・奇魂の調和が生む力

これら四魂の対の関係は、それぞれが単独では不完全であり、対となる性質がバランスを取ることで、より大きな力を発揮することを示しています。

  • 荒魂と和魂: 動的な力と静的な力の調和。変革と安定のバランス。
  • 幸魂と奇魂: 繁栄と創造性の調和。実現力と革新性のバランス。

日常生活においても、これらのバランスを意識することで、より調和の取れた人生を送ることができるでしょう。

靈主体従(れいしゅたいじゅう)

概念: 靈主体従は、スピリチュアル思想や霊学的哲学において、人間の肉体と霊性の関係性を説明するものです。岡本天明氏の『日月神示』でも描かれています。

  • 靈主: 「霊が主体である」という考え方。人間の本質は霊であり、肉体はその表現のための器にすぎない。
  • 体従: 「体が霊に従うべき」という思想。肉体や感情、欲望が霊の意志に沿って生きるべきという考え。
    (成龍杜解釈)実際は霊=魂、体=自由意志は相互補完関係にあり、どちらが主であり、従であるべきということではない。

特徴:

  • 人間の行動や判断が霊性(高次の意識や神性)によって主導されるべきとする。
  • 肉体や感情を否定するのではなく、それらを霊の意志に沿った形で活かす。

「一霊四魂」と「靈主体従」の共通点

  1. 霊の中心性:
    両者とも「霊」を人間の中心的な存在、本質として捉えている。
    • 一霊四魂では「一霊」が本質。
    • 靈主体従では「霊」が主体となる。
  2. バランスの重要性:
    • 一霊四魂では「四魂」がバランスをとることが強調される。
    • 靈主体従では「霊と肉体の調和」が重要視される。
  3. 神性とのつながり:
    • 両者とも、霊や魂が神性や高次の存在と繋がっているという前提を持つ。

「一霊四魂」と「靈主体従」の相違点

  1. 霊と魂の捉え方:
    • 一霊四魂は「霊」と「魂」を明確に分けており、霊を中心に四つの魂が補佐する役割を持つ。
    • 靈主体従では「霊」が主体であり、「魂」や「体」という構造を明確には扱っていない。
  2. 肉体の位置づけ:
    • 一霊四魂では肉体についての言及が少なく、魂の構造に焦点が当たる。
    • 靈主体従では「体」が「霊」に従うべきという具体的な指針が示されている。
  3. 実践の焦点:
    • 一霊四魂は魂のバランスを取り、個々の性質を活かすことに重点がある。
    • 靈主体従は、霊的な意識や高次の意志に基づいた行動を取るべきと説く。

まとめ

一霊四魂と靈主体従はどちらも霊性を中心に据えた哲学ですが、一霊四魂は「人間の魂の構造とバランス」に焦点を当て、靈主体従は「霊と肉体の関係性と生き方」に焦点を当てています。それぞれ補完的に捉えることで、より深い霊性の理解と実践が可能になると考えられます。

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