こんにちは!今日は日本神話の中でも特に重要なエピソード、「イザナギとイザナミの国生み」についてお話しします。古事記をひも解いていくと、人間の存在や愛の意味が深く描かれていることがわかります。なんと私たち「君」という存在も、イザナギとイザナミと深い関係があるんです!さっそく見ていきましょう。
「キミ=君」の秘密
まず、イザナギ(伊邪那岐)とイザナミ(伊邪那美)の名前に注目してみてください。それぞれの名前の最後の一文字、「ギ(岐)」と「ミ(美)」を並べると、「キミ=君」 という言葉が現れます。
なんだかロマンチックですよね。日本神話の中で、人々を生む役割を担ったこの二柱の神が、「君」という言葉の源流に繋がると考えると、とても深い意味を感じませんか?
この「君」という言葉は、ただの呼び名以上に、「愛される存在」「大切な存在」を象徴しているようにも思えます。
君=イザナギとイザナミから生まれた
古事記によれば、イザナギとイザナミは日本列島そのもの、そしてたくさんの神々を生み出しました。それは、まるで私たち「君」たち人間が、彼らの愛と命の循環の一部であり、君たちも神からの分け御魂なんだということを示しているようです。
例えば、彼らが生み出した神々の中には、風や山、川、海といった自然そのものを司る存在がたくさんいます。つまり、私たちが生きるこの世界そのものが、イザナギとイザナミから生まれたのです。私たちの命が自然と一体であると考えると、この神話がどれほど壮大か、実感できますね。
イザナギとイザナミの名前の意味:愛の誕生
名前の由来にも注目です。「イザナギ」と「イザナミ」は、それぞれ「イザナウ=誘う」という言葉がもとになっています。「誘う男と女」――つまり、愛が生まれるプロセスそのものを表しているのです。
彼らはお互いに惹かれ合い、協力しながら国土を形作り、生命を創造しました。このプロセスが、男女の結びつきや家族の形成と重なるのも、日本神話ならではの奥深さですよね。
イザナギとイザナミが生んだ神々の順番(『古事記』)
- 淡路之穂之狭別島(あわじのほの さわけのしま)
→ 淡路島(あわじしま) - 伊予之二名島(いよの ふたなのしま)
→ 四国(しこく) - 隠伎之三子島(おきの みこじのしま)
→ 隠岐諸島(おきしょとう)島根半島の北方約50 kmに位置する島々 - 筑紫島(つくしのしま)
→ 九州(きゅうしゅう)
※筑紫(つくし)は現在の福岡県を中心とする地域。 - 伊岐島(いきのしま)
→ 壱岐島(いきのしま)九州は長崎県にある離島 - 津島(つしま)
→ 対馬(つしま)九州の北方の玄界灘にある、長崎県に属する島 - 佐渡島(さどのしま)
→ 佐渡島(さどがしま) - 大倭豊秋津島(おおやまと とよあきつしま)
→ 本州(ほんしゅう)
これらは国生みと呼ばれる段階で、その後も日本列島の主要な島々を生み出しました。
日本の国土とたくさんの神様を生んだ
イザナギとイザナミが生み出したものは、ただの地形ではありません。彼らは日本の国土を形作り、同時に自然の法則や人々の営みそのものも生み出しました。これが「国生み」の神話の核心です。
その後、イザナミは火の神・カグツチを産んだことで命を落としてしまいますが、それでもイザナギの旅は続きます。イザナギが約束を破り、黄泉(よみ)の国から戻り、「穢れ」を祓ったことで、さらに新たな神々が生まれました。
筑紫(つくし)の日向(ひゅうが)の阿波岐原(あわぎはら)という川辺で禊(みそぎ)を行います。この禊の中で、イザナギが身を清めるたびに様々な神々が生まれます。
生まれた神々
- 顔を洗ったとき
- 左目を洗うと天照大神(あまてらすおおみかみ)(太陽の神)が誕生。
- 右目を洗うと月読命(つきよみのみこと)(月の神)が誕生。
- 鼻を洗うと須佐之男命(すさのおのみこと)(荒ぶる海の神)が誕生。
ここまでは、『古事記』にも『日本書紀』にも描かれている。複数の神々が生まれますが、詳細は『古事記』と『日本書紀』で若干異なります。
イザナギが生んだ三貴子(さんきし)
イザナギが生み出した最後の神々、「三貴子」と呼ばれる三柱は特に有名です。
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ): 太陽の神で、世界を照らす存在。
- 須佐之男命(すさのおのみこと): 海と嵐を司る(つかさどる)神。
- 月読命(つくよみのみこと): 月の神で、夜の時間を守る存在。
この三柱が、私たちの日常に欠かせない太陽、月、自然現象を象徴していることからも、イザナギの役割の大きさがわかりますね。
「日の本」または「太陽の本」
- 「日(ひ)」は太陽を指し、「本(もと)」は「起源」や「基(もと)」を意味します。
- 日本は「太陽が昇る場所」、つまり「日の出の国」として解釈されます。
- これは中国側の視点から「東方の国」を象徴する表現でした。
- 天照大御神と月読命で日と月、すなわち明るいを表す。
月読命を主祭神とする主な神社
月読命(つくよみのみこと)は、月を司る神として知られ、『古事記』や『日本書紀』に登場します。太陽神である天照大御神の弟神で、スサノオノミコトとは兄弟関係にあります。月読命が祀られている神社は全国にあり、以下に主な神社を挙げてみます。
- 月読神社(つきよみじんじゃ)
- 所在地:京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町
- 特徴:嵐山に鎮座する神社で、月読命を主祭神としています。同じく京都市内に鎮座する「梅宮大社」とも縁が深いとされています。
- 由緒:古代より月読命を祀る重要な神社の一つ。
- 伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
- 所在地:兵庫県淡路市多賀
- 特徴:月読命の父神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が祀られる神宮です。月読命は伊弉諾尊と伊弉冉尊(いざなみのみこと)から生まれたため、縁深い場所とされています。月読命は伊弉諾尊と伊弉冉尊の子供にあたりますが、伊弉諾神宮の祭神には含まれていません。主祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の2柱のみです。
- 由緒:淡路島は国生み神話の舞台の一つとしても有名。
- 月読宮(つきよみのみや)
- 所在地:三重県伊勢市宇治館町
- 特徴:伊勢神宮の内宮に属する別宮で、月読命を祀っています。月読命を中心に、その荒御魂(あらみたま)も祀られています。
- 由緒:伊勢神宮と深い関わりがあり、皇大神宮(内宮)の補完的な役割を担う神社。
- 月夜見宮(つきよみのみや)
- 所在地:三重県伊勢市宮後
- 特徴:こちらも伊勢神宮に属する別宮の一つで、月読命を祀っています。月夜見宮は、伊勢市内に位置し、地元の信仰も篤い神社です。
- 月山神社(がっさんじんじゃ)
- 所在地:山形県鶴岡市羽黒町
- 特徴:出羽三山の一つ、月山の山頂に鎮座しています。月山神社は月読命とともに、山岳信仰とも結びついています。
- 由緒:自然崇拝と密接に関わる神社としても知られる。
天照大御神を主祭神とする主な神社
天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、日本神話における最高神で、太陽を司る神として広く信仰されています。特に伊勢神宮が有名ですが、全国には天照大御神を祀る神社が多数存在します。以下に主な神社を挙げてみます。
- 伊勢神宮(いせじんぐう)内宮(皇大神宮(こうたいじんぐう))
- 所在地:三重県伊勢市宇治館町
- 特徴:天照大御神を祀る日本最高の神社で、「お伊勢さん」として知られています。全国の神社の中心的存在で、格式の高さから「神宮」と呼ばれています。
- 御由緒:天照大御神が八咫鏡(やたのかがみ)とともに祀られた場所。皇室の祖神としても重要視されています。
- 戸隠神社 中社(とがくしじんじゃ ちゅうしゃ)
- 所在地:長野県長野市戸隠
- 特徴:天照大御神が天岩戸に隠れた際、岩戸を開けた神事と深く関係があります。五社から成り、特に中社は天照大御神とゆかりがあります。
- 熱田神宮(あつたじんぐう)
- 所在地:愛知県名古屋市熱田区
- 特徴:天照大御神が所有する三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」を祀る神社として有名です。主祭神は草薙剣ですが、天照大御神の信仰とも密接に結びついています。
- 日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)
- 所在地:栃木県日光市
- 特徴:主祭神は徳川家康ですが、天照大御神も共に祀られています。東照宮全体が陽明学や陰陽道の思想と結びつき、「光」の象徴である天照大御神との関連があります。
- 大神神社(おおみわじんじゃ)
- 所在地:奈良県桜井市
- 特徴:日本最古の神社とされる大神神社では、三輪山を神体山として祀ります。主祭神は大物主命ですが、天照大御神も重要な存在として崇拝されています。
天照大御神は日本神話の中心的な存在であり、皇室の祖先神としても信仰されているため、全国の多くの神社で祀られています。これらの神社には「神明神社(しんめいじんじゃ)」と呼ばれるものが多く、その多くが天照大御神を祀る神社です。特に以下の地域に集中しています:
- 三重県、奈良県(神話ゆかりの地)
- 全国の伊勢神宮の分祀神社や神明神社
須佐之男命を主祭神とする主な神社
1. 須佐神社(すさじんじゃ)
- 所在地:島根県出雲市佐田町須佐
- 特徴:須佐之男命が直接鎮座したと伝えられる由緒ある神社で、須佐之男命を主祭神としています。
- 御利益:災厄除け、農業の神、厄除けの神として信仰されています。
- 由緒:出雲地方で須佐之男命が過ごした地として、深い信仰があります。
2. 八坂神社(やさかじんじゃ)
- 所在地:京都府京都市東山区祇園町
- 特徴:祇園祭で有名な神社で、全国の「八坂神社」の総本社。須佐之男命を主祭神としています。
- 御利益:疫病退散、厄除け、縁結び。
- 由緒:平安時代から京都の守護神として信仰され、疫病除けの神としても有名です。
3. 津島神社(つしまじんじゃ)
- 所在地:愛知県津島市
- 特徴:全国に広がる津島神社の総本社で、須佐之男命を祀っています。
- 御利益:厄除け、疫病退散、商売繁盛。
- 由緒:須佐之男命が疫病を鎮める神として信仰されています。
4. 氷川神社(ひかわじんじゃ)
- 所在地:埼玉県さいたま市大宮区
- 特徴:関東地方の代表的な神社で、須佐之男命を主祭神としています。
- 御利益:勝負運、開運厄除け。
- 由緒:武蔵国一宮として関東一帯で広く信仰されています。
5. 佐太神社(さだじんじゃ)
- 所在地:島根県松江市
- 特徴:須佐之男命とその子孫を祀る由緒ある神社。
- 御利益:家内安全、五穀豊穣、厄除け。
- 由緒:出雲大社とも関連が深い神社。
須佐之男命(すさのおのみこと)は、勇猛果敢な性格を持ち、ヤマタノオロチ退治の神話で知られる神です。日本全国には須佐之男命を祀る神社が多数存在し、特に出雲地方やスサノオ神話ゆかりの地に多いのが特徴です。以下に主な神社を挙げます。
須佐之男命の神徳(しんとく)
- 災厄除け:須佐之男命は災厄(さいやく)や病気を鎮める神として広く信仰されています。
- 勇気と力の象徴:勇猛(ゆうもう)な性格から、勝負事や困難を乗り越える力を与えるとされています。
- 縁結び・夫婦和合:クシナダヒメと結ばれた神話から、夫婦和合や家庭円満の御利益もあります。
最後に
イザナギとイザナミの物語は、単に「昔話」ではありません。彼らが織りなした世界の創造や、愛と生命の物語は、私たちがどこから来て、何を大切にして生きるべきかを教えてくれる貴重なメッセージです。
あなたも「君」の一人として、この神話に登場する壮大な物語の一部なんです。これからの日々、自然や人とのつながりを改めて意識してみてはいかがでしょうか?