人の価値はどのようにして決まるのか? ①できたことDoing、②持っていることHaving、③存在していることbeing

第一章: 人の価値はどのように決まるのか

皆さんは、学生時代にまわりと比べてどう感じていましたか。一般的には、学校で人気がある人は、勉強ができ、スポーツが得意で、面白く、見た目もかっこよく(アあるいは可愛く)、お金持ちの家庭だったりしませんでしたか。

そして、社会に出ると、仕事ができ、真面目で、勉強熱心で、友人も多く、創造性があり、ユーモアのセンスがあり、リーダーシップがある人などが価値ある人とされていませんか。

また、学歴や資格、地位、財産など、持っているものによっても価値が判断されることが多いです。

このように、この世界での人の価値は、その人が何をできるか(Doing)、あるいは、何を持っているか(Having)によって決まると言っても過言ではありませんでした。

少なくともこれまでの社会では。

しかし、本当にわたしたちの価値は、それだけなのでしょうか?

私たちの価値を本当に測れる基準がそれだけで良いのでしょうか?

第二章: 自分の価値をどう測るか

私は人の価値を測る基準として、DoingとHavingを無意識のうちに使っていた時期がありました。

そして、その基準で自分自身を評価するようになっていました。

受験に失敗したとき、昇進試験に落ちたとき、自分にはDoingがないことに落ち込み、さらにHavingを失ったことにショックを受け、自分には価値がないと感じました。

この価値基準に基づいて自己評価をしている限り、失敗や挫折のたびに自分を傷つけることになりました。

皆さんも経験があるのではないでしょうか。

私たちは多くの場合、自分の価値を外的な基準で測ってしまいます。しかし、それは果たして正しいのでしょうか?

第三章: 存在そのものの価値に気づく

本来、私たちの存在そのものに価値があります。何ができるか、何を持っているかではなく、ただ存在していること自体に価値があるのです。

現代社会では、能力や所有物が人の価値を決める基準として広く受け入れられています。しかし、それだけでは私たちは本当の意味での安心感を得ることができません。なぜなら、それらはいつか失われる可能性があるからです。

皆さんは、インド人の「盲人と象」という物語を知っていますか

ある村で目の見えない人々が象に触れる機会を得ました。一人は足に触れ「象は柱のようだ」と言い、もう一人は鼻に触れて「象は蛇のようだ」と言いました。

それぞれが異なる部分に触れて全体像を把握できない例えです。これは、人は一部分だけを見て全体を理解した気になることも多いですが、それは必ずしも正しくないことを示しています。

第四章: 新しい価値基準への転換

自分が何もできなくても、それで良い。失敗しても大丈夫。持っているものを失ったとしても、存在しているだけで価値がある。そんな風に思えたら、どれだけ心が軽くなるでしょう。

この新しい価値基準に基づいて生きるためには、まず自分の中にある根本的な価値観を見直す必要があります。自分の存在そのものが尊いということを受け入れることで、他者の存在も同じように尊重することができるようになります。

第五章: 実践への道

では、どのようにして自分が価値ある存在だと知ることができるのでしょうか?それは、次の3つのステップを実践することです。

  1. 自己受容: 自分の弱さや失敗を含めて、ありのままの自分を受け入れる。
  2. 感謝の心: 自分の存在を大切に思ってくれる人々や出来事に感謝する。今ここに存在出来ていることに感謝する。当たり前のありがたさに気付く。
  3. 本当の自分と向き合う、気づく:本来の自分は、他者との比較を求めていません。他者や外側に起きている出来事に過度に振り回されず、内観に目を向け自分と繋がってください。

これらを通じて、自分自身を新たな視点で見ることができるようになります。

結び: 存在の価値を信じて生きる

この世界での成功や失敗に関係なく、私たちの存在そのものには価値があります。人生の中で何を失おうとも、その価値は変わりません。

もしあなたが、自分の存在に価値があるのか疑問を感じているなら、もう一度自分自身と向き合ってください。

そして、自分自身をありのままに受け入れ、愛することを学びましょう。

それが、より豊かな人生を生きる第一歩になるはずです。


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