光の速さ
光の速さは 約299,792,458メートル毎秒(約30万km/s) です。これは、1秒間に地球を約7.5周するほどの速さになります。
🔹 地球から月までの距離(約38万km) は、光なら約 1.3秒 で到達します。つまり、月に向かってレーザーを撃つと、1.3秒後に反射して戻ってくる光を見ることができます。
🔹 新幹線と比べると?
東海道新幹線「のぞみ」は 時速約300km で走ります。光はその 100万倍の速さ で進むので、新幹線が1時間かかる距離を 0.0036秒(約1/300秒) で移動できます。
わたしたちは常に「過去の光(現実)」を見ている
私たちが見ているものは、厳密にはすべて「過去の光」です。
たとえば、
- 太陽の光は地球に届くまで約8分20秒かかるので、私たちが見ている太陽は約8分前の姿です。
- 月の光は約1.3秒前のもの。
- 最も近い恒星(プロキシマ・ケンタウリ)の光は約4.2年前のもの。
- 遠くの銀河は何百万、何十億年前の姿を私たちは見ています。
これはつまり、私たちの視覚体験がすべて「過去の光」によって成り立っていることを意味します。日常生活ではその時間差をほとんど意識しませんが、天文学的なスケールでは、私たちはまるで宇宙の「過去の記録」を見ているようなものです。
この考え方を拡張すれば、「私たちが今体験していること」は厳密には過去の情報に基づいており、絶対的な「今」を捉えることは難しいという哲学的な視点が生まれます。
では、「今」とは何か?
一方で、意識は物質ではなく、光の速さの制約を受けません。意識は時間の影響を受けることなく、「常に今」にあります。仏教の教えや瞑想の実践では、「過去や未来にとらわれず、今この瞬間に生きること」が重要であるとされています。
これは、多くのスピリチュアルな教えや哲学でも語られる概念です。たとえば、
- 仏教では「只今(ただいま)」という考え方があり、過去や未来に囚われず、「今、この瞬間」を生きることが大切だと説かれています。
- ヨガや瞑想では、「マインド(思考)」は過去や未来を行き来するが、「意識」は常に「今」にあるとされます。
- 量子論的視点でも、時間は主観的なものであり、意識そのものは「時間の外」にある可能性が示唆されることがあります。
つまり、物理的な世界において私たちは光の速度に制約され、「過去の光」を見ながら生きていますが、一方で意識そのものは「今」にあり続けるという二重構造になっているといえます。
この考えを深めると、「私たちが見ている世界はすべて過去の情報であり、唯一リアルなのは『今ここにある意識』だけである」という解釈もできますね。
イメージ(想像)した意識が現実を創る
ここで重要なのは、意識が「今」にあるということは、未来の創造が可能であるということです。現実が過去の情報で構成されているのなら、意識の持ち方次第で未来の現実を変えることができるのではないでしょうか?
私たちは、心の中でイメージしたものを行動に移し、その結果が時間差をもって現実化します。つまり、「意識で思い描いたこと」がやがて「現実」という形で投影されるのです。
人が見ているものは光で照らされた過去の物体であるとするならば、何かを見て、さあどうしようと意識するのは常に過去で生きていることになるのか
たしかに、私たちが目で見ているものは、光が反射して目に届くまでの時間差を考えれば、厳密には「過去」の情報です。これは天文学でもよく語られる概念で、例えば、夜空の星は光が地球に届くまで何年、何十年とかかるため、私たちは「過去の星」を見ていることになります。
しかし、この「過去の情報」をもとにして「今どうしよう」と考えることは、過去に縛られて生きていることを意味するとは必ずしも言えない気がします。
ここで重要なのは、「意識」がどこにあるかです。たとえ過去の情報を見ていたとしても、それを「今」どう捉え、「未来」に向けてどう行動するかを決めるのは現在の意識です。つまり、「今」という瞬間に意識がある限り、私たちは「今を生きている」とも言えます。
逆に、過去の出来事にとらわれて思考や行動が制限されるなら、それは「過去に生きている」とも言えるでしょう。
だから、物理的には過去の光を見ているとしても、それをどう解釈し、どう未来に向けて動くかで「今を生きているかどうか」が決まるのではないでしょうか。
言っていること理解できますか。。。(;^_^A
まとめ
- 私たちが見ている現実は過去の情報である。
- 意識は常に「今」に存在し、時間の制約を受けない。
- 意識がイメージしたものが、時間差をもって現実化する。
この視点を持つことで、「今ここで何を意識するか」が未来の現実を作り出すことにつながると理解できます。過去に縛られるのではなく、意識の力を使って望む未来を創造していきましょう。